<11>10年以上ジャニヲタの私が洗脳努力を続けても一切揺らぐことのなかった幼馴染みが、20代半ばにしてKis-My-Ft2を通して突然ジャニヲタになってしまった問題

えっ、このシリーズって、もう終わったんじゃなかったんですか?!と当ブログを以前から読んで頂いている熱心な読者の方は驚かれたかと思いますが、朗報です。このシリーズ、7ヶ月ぶりに戻って参りました!(拍手)そもそもこのシリーズが何かを知らない方は、膨大な文字量ですが過去10回(<1><2><3><4><5><6><7><8><9><10>)の連載をお読み頂ければと思います。こんなの全部読んでられるかよという方もいらっしゃるかと思うので、簡単にこれまでのあらすじを説明しておきます。

<ここまでのあらすじ>
2013年秋、これまでジャニーズに一切興味のなかった私の幼なじみが、Kis-My-Ft2玉森裕太さんを入り口にしてジャニヲタの世界へ飛び込む。キスマイへ転げ落ちた彼女の勢いは、既にジャニヲタだった私を震え上がらせる程のものであったが、直後に申し込んだコンサートは悔しくも落選。落選の悲しみに暮れた彼女は、また突如としてSMAP草彅剛さんにリア恋を開始する。リア恋したはいいものの、草彅さんに好きな女がいるのではないかと妄想し勝手に失恋。手に負えなくなった私は、これ以上彼女をジャニーズの世界へ引きずり込むことは危険と考え、当シリーズを一旦終わらせる。
その後、緩やかにKis-My-Ft2のファンを続けていた彼女がまた突如として、Hey!Say!JUMP伊野尾慧さんに落ちた為、当シリーズを復活させる。最初こそ凄まじい勢いでHey!Say!JUMP沼に転げ落ちていた彼女だが、やはりそれも長くは続かず、私も彼女にジャニヲタ適性を求めることを諦めた。世の中の人間は「ジャニヲタになる人」と「ジャニヲタにならない人」の2種類で構成されている。私は前者、彼女は後者、だったのだと自分に言い聞かせ、残念な結末ではあったが「チャンチャン♪」と心の中で歌い、当シリーズは私の胸の中で幕を閉じた。

ところがどっこい、今私はこのシリーズに11回目のナンバリングを入力しているのである。「ジャニヲタにならない人」にカテゴライズしたはずの彼女にまた動きがあったのである。彼女に一体何があったのか、説明しよう。

前回の記事で私は三代目J Soul Brothersのライブビューイングに行ったとお伝えしたが、このライブビューイング、幼なじみの彼女を含む3人で当初行く予定だった。諸事情により最終的に私1人で行く事になったのだが、三代目J Soul Brothersのライブを直前に控え浮き足立った彼女の口からこんな言葉が漏れたのである。

「実はライブビューイング前に、三代目の曲聴き込もうと思ってたんだけど、あんまり聴き込めてなくて。最近はHey!Say!JUMPのアルバムばっかり聴いてたから」

えっ、今何と仰いました?!Hey!Say!JUMPのアルバムばかり聴いているだと…?!びっくりし過ぎてその場で鼻水が飛び出しそうになった。彼女はとっくの昔にHey!Say!JUMPへの興味を失い、私を置いてリア充の世界へ着々と進んでいるのだと思っていた。「最近はもう慧くんはいいの?」と聞いても「うん」と潔い返事が返って来ていた彼女の口から、もう一度Hey!Say!JUMPという単語が出て来ようとは。私は激しく動揺し、「えっ、慧くん熱戻ったの?!」と確認した。

「慧くんも勿論好きなんだけど、最近はグループ全体に対する愛情が芽生えて来ててヤバい。ちびーずとか、やまちねとか、いのありとかの可愛さを知ってしまってね。JUMP全体が好きになってる。」

みんなーーーーー!!!聞いたかーーーーー!!!と今にも走り出したい気分だった。嬉しくて涙が出ちゃう。彼女の口から「ちびーず」「やまちね」「いのあり」という単語が出てきたぞーーーーー!!!私は一言も教えてないぞーーーーー!!!彼女が自発的にHey!Say!JUMPを知りに行ってるぞーーーーー!!!ちなみにここでワンポイントレッスン。「ちびーず」とは、山田涼介さん・知念侑李さん・有岡大貴さんの背の小さな男の子たち3人組の総称。「やまちね」は山田涼介さん・知念侑李さんのコンビ名、「いのあり」は伊野尾慧さん・有岡大貴さんのコンビ名。名前の頭文字を取ったまでで、新規ファンにも簡単に理解出来るのがHey!Say!JUMPのコンビ名の利点である。
ここでお節介ジャニヲタおばさんは、彼女に再度点いた火を消すまいと「smartコンのDVDなら私持ってるよ!見る?」と必死に提案してみたが、

「smartコン?それならもう買ってある」

と返って来たのである。まさかのライブDVD購入済だった。お節介ジャニヲタおばさん出番無し。それにしてもDVDは単価が高いので、相当好きにならないと購入に踏み出せないと思うのだが、彼女は私に借りるという手段も出来たはずなのに、自分の手元に持っておく為にDVDまで購入していたのは想定外だった。そうなる前に私のところに相談が来るものだと勝手に思っていた。しかしお節介ジャニヲタおばさんは、それだけでは終わらせずに、更に「アルバム初回1のDVDもあるよ!見る?」と尋ねてみた。

「アルバム初回1は買ってある。初回2の特典が見たいんだよね~」

Oh…!!キスマイに転げ落ちた時は、音源は全てTSUTAYAにお世話になっていた彼女が、CDをきちんと購入している事に私はただただ驚くしかなかった。そしてまさかの自分と同じ初回1を購入していたので、次回からは相談して別の形態を買おうと固く誓い合った。そうこうしている間にも彼女が全形態を買い始める可能性は十分にあるが。ライブDVDも購入しアルバムも購入している彼女は、私の知らない間に随分とHey!Say!JUMPファンとしての成長を遂げていた。もしかしたらこれまで私があれもこれもと彼女の世話を焼いてしまっていたのがいけなかったかもしれない。何かを好きになる時というのは、手とり足とり誰かに教えて貰いながら進むよりも、自分の感情に任せて情報を吸収していく時の方が楽しかったりするものである。彼女にはそちらの方が向いていたのかもしれない。

けれども彼女が次のステップに進む為には、きっと先人の助けも必要だと自分に言い聞かせながら、私は彼女に恐る恐る提案してみた。

『8/1に大阪であるHey!Say!JUMPのコンサート、一緒に行かないか』

ドキドキしながら返事を待った。遠征してのコンサートともなると、さすがにDVDやアルバムとは比べ物にならないお金を使う事になる。彼女の財政事情を知る以上、あまり強引に誘う事は出来ないながらも、私は今の勢いのある彼女にどうしてもコンサートを見て欲しかった。テレビやDVDで見ている彼らと隔たりなく同じ空間に居られる現実を体感してみて欲しいと思った。彼女は1日考えさせてくれと私に告げ、翌日会う約束をしていたのでその時までに答えを出すとのことだった。

翌日、彼女は待ち合わせに遅れて来た。曖昧な時間での待ち合わせだったので遅れてきた事は特別問題無いのだが、「ごめんごめん、24時間テレビの事前番組見てたら遅れた~」と言いながらやって来た時には笑ってしまった。ちなみに私はその事前番組を録画し忘れていたので、まさか彼女の遅刻理由から、自分の録画忘れに気づくことになろうとは思わず、重ねて笑ってしまった。もはや彼女の方が上手である。私は結論から先に聞きたかったが、彼女は全く関係ない雑談からスタートし、そして思い出したかのように言った。

「私、8/1、行くことにします」

ピューーーーーーーーーー、ドン!!ドンッ!!!(盛大な花火音)このシリーズ、11回目にして新展開。「10年以上ジャニヲタの私が洗脳努力を続けても一切揺らぐことのなかった幼馴染みが、20代半ばにしてKis-My-Ft2を通して突然ジャニヲタになり、その後紆余曲折を経て今夏初めてHey!Say!JUMPのコンサートに足を運ぶことになりましたスペシャル」!!!!めでたい!!!!嬉しい!!!!楽しい!!!!ここまで長かった…正直連載5回目くらいでもうコンサート参戦記を書きたいくらいだった…けれどもようやくここまでたどり着けたのである。はぁ~涙が出ちゃうな。

そうと決まったら、ここからは私のジャニヲタの腕の見せどころである。思いつきで提案したが、現時点まだコンサートのチケットは手元ない。そう、見切り発車である。私はここからHey!Say!JUMPのチケットを譲ってくれる人を探し出し、往復の移動手段2人分の手配をしなければならない。しかしそんなものは苦でも何でもなく、むしろそれに向かって準備している期間が一番楽しかったりする。彼女とは何だかんだで四国の外まで一緒に旅行したことが無いのでこれが初めてである。せっかく大阪に行くならば、何処か一緒に行きたいところはあるかと確認したところ、

「ジャニーズショップに行ってみたい♡」

という返事が返って来た。彼女がジャニヲタとして仕上がり過ぎていて笑った。あぁ、嬉しい、楽しみだ。当日の様子はまたここで報告する予定。じゃ、チケット探してくる。