『めざましテレビ30周年フェス in東京』@東京ガーデンシアター


リセールでチケットが取れたという友人に誘われてめざましフェスに行ってきた。去年11月にテレビ朝日主催のドリームフェスティバルに行ったが最近はこういったテレビ局主催のフェスが増えていたり、そもそもフェスと名がつくものが随分増えた気がする。そしてフェスに参加するアーティストの間口も広がり、アイドルの参加率も高くなっている印象がある。今回のめざましフェスにはWEST.が参加するというのでそれを楽しみに向かった。

他の出演アーティストについては勉強不足で申し訳ないが、正直名前を見てパッと分かるのは、「きゃりーぱみゅぱみゅ」くらいだった。会場の東京ガーデンシアター付近に到着すると、アイドルのファンっぽい女の子たちが沢山いる。しかもそれはWEST.のファンとは少し様子が違う。トレーディングカードの交換らしきことをしている人たちもいれば、アクスタと会場付近の景色を撮影している人もいる。日本のアイドルのファンと韓国のアイドルのファンって、アイドルに詳しくない人から見ると同じに見えるかもしれないが、中から見ると明らかに違うカルチャーを纏っていて、どうやら彼女たちは今日出演する「BOYNEXTDOOR」というK-POPアイドルのファンなのだということを理解する。そして会場内に入って更に驚くことになるが、そのBOYNEXTDOORのファンが会場の半分以上を占めていた。今回WEST.の出演が発表されたのはチケットの3次申込以降だったということも影響していると思うが、こういう場面でSTARTOタレント(呼び名慣れないですね)のファンがアウェーになることは珍しい。大体どんな現場でも良くも悪くもホームにしてしまうのがSTARTOファンだった。珍しい場面に遭遇したなと思いながら席に着いた。

NEWSの出演目当てで昨年はメトロックとドリームフェスティバルという2つのフェスを見に行ったが、行く前は名前しか分からなかったアーティストのステージがいざ見たら圧倒される程エネルギーがあったり、熱い言葉に胸を打たれたり、聞いたことある音楽とアーティストが一致する瞬間の気持ちよさがあったり、とにかく普段能動的に摂取している音楽とは別の世界から新しい発見をもらえることも一つ楽しみだった。メトロックでは打首獄門同好会のライブが面白くて、ライブ後しばらくの間頭の中で「はたらきたくないね〜」のメロディが頭を駆け巡っていたし、ドリームフェスティバルの後は青春時代に聴いたいきものがかかりの音楽をリピートしていた。アイドルが好き、という自分の主軸は変わらないにせよ、狭くなっていた自分の視界を広げてもらえるフェスは楽しい。

めざましフェスのトップバッターはキタニタツヤさんだった。名前だけ見た時は知らないアーティストだと思っていたが、登場前の紹介VTRで『青のすみか』が流れた瞬間、「知ってる…!」と友人と目を合わせた。どこで聴いたのかは定かではないが、最近の曲の無意識摂取はだいたいTik Tokの仕業だと思っている。不思議なもので先ほどまでは全く知らない人だと思っていたアーティストも、ちょっと聴いたことのあるアーティストだと分った瞬間猛烈に興味の波が押し寄せてくるもので、ペンライトを青に光らせながら聴き入った。

2組目は多くのファンで会場を埋めているBOYNEXTDORだった。彼らが出てくるやいなやファンの歓声は会場いっぱいに広がった。自分の周りにもK-POP好きの友達は何人かいるが、その友人たちからBOYNEXTDOORの話は聞いたことがなかったし、自分も情報にあたったことがなかったので、彼らの登場前の休憩時間でWikipediaを開いてみたりもしたが、HYBEの傘下レーベルに所属するボーイズグループくらいの情報しか拾えず、周りの彼らのファンに何を見てどうやってファンになったのか詳しく話を聞きたいくらいだった。一番特徴的だったのは、楽曲に対するファンの掛け声の一体感だった。みなさん今日どこかで練習してきたんですか、と問いたくなるほどに揃っていて、圧倒されてしまった。先日読んだ本に、推しに対して能動的に行動を起こせば起こすほど、好きな感情は高まっていくということを書いていたが、この楽曲の中で何度も掛け声をする行為によって、ファンの熱狂はどんどん深まっていくという仕組みができているのではないかと思った。楽曲もポップで可愛らしく彼らにとても合っていたし、日本語で一生懸命コメントする姿はとても愛らしかった。

次はNovelbright、きゃりーぱみゅぱみゅ、と続き、最後がWEST.の出番だった。WEST.は彼らの一般イメージを象徴するような赤いギラギラ衣装で登場した。一曲目はデビュー曲である『ええじゃないか』を披露して、まずは会場を掴んでいく。『ええじゃないか』の振り付けは簡単なので、会場の他のアーティストのファンも一緒になって踊っていた。他のアーティストのファンと一体となるこういう異文化交流の瞬間がフェスは楽しい。そのあとも『AWARD』『WESTNIGHT』とWEST.のポップなイメージが十分に伝わる楽曲が続き、聴き手がその曲を知っていても知らなくても、WEST.の音楽の楽しさを体感できる空間にしていた。

私は以前から重岡大毅さんの主人公性が大好きでこういうブログも書いていたが(重岡大毅さんの主人公性 - それは恋とか愛とかの類ではなくて)、フェスの場でもその主人公性がこれでもかと発揮されていて、会場の初めてWEST.を見るであろうお客さんに向けて自分たちの音楽に対する熱い想いを伝えていた。会場に来ていたファンに向けたメッセージを優先するより、多くのそれ以外のお客さんに対して対外的なコミュニケーションを取る重岡さんの姿は主人公そのものだった。重岡大毅さんの人生を描いた朝ドラ、始まって欲しい。僕たちこういう音楽をやってるんです、メンバーもみんな音楽が大好きなんです、と熱弁する重岡さんの姿勢を見て、重岡さんはまだまだ歳を重ねるごとに味が出てきそうなアイドルだなと思った。彼自身がWEST.の音楽に誇りを持っていて、楽しんでいることがよく分かる。重岡さんは最後に当日デビューが発表されたAぇ!groupにも言及して、自分たちの後輩なので応援して欲しいということまで限られた時間の中で伝えていた。抜かりなく熱くて好きだ。

WEST.のセットリストも抜かりがなかった。最初にポップな楽曲で一般的なイメージを掴んだ後、ダンスナンバー『REWARD』『FICTION』でクールな一面を見せ、最後にバンド楽曲で音楽へのこだわりを見せる、という3部構成で、短い時間で様々な顔を見せるセットリストになっていた。フェスという場での選曲は対外的に彼らが見せたいイメージの凝縮で、本人たちが何を見せたいかがはっきりと分かるので、何が選ばれるのか答え合わせをするのが好きだ。ライブに比べると短い時間ではあるものの、ギュッと魅力を詰め込んだセットリストは十分心が満たされる。

今年初のフェスだったがとても楽しかった。帰りは会場の立地的に電車が混み合いそうだし時間もかかりそうだと思いドコモのバイクシェアサービスを使って自転車で帰った。人で混み合うことなく、夜風に吹かれながら豊洲の綺麗な夜景を見て帰れる自転車での帰宅、ノンストレスで気持ちが良かった。今後も取り入れていきたい。次回のフェス参戦はまだ決まっていないものの、STARTOタレントが一アーティストとして出るフェスがあれば、また対外コミュニケーションを楽しみに参戦したい。