超久々に嵐のシングルを買った。アルバムは「THE DIGITARIAN」「Japonism」と連続して買ったけど、シングルは本当に久しぶり。多分「Face Down」ぶりに買った。それでもって初回盤に手を出したのは初めて。嵐のシングルというと、各ネットショップで予約解禁されるとその当日の午前中には初回盤がもう売り切れてるというイメージで、そう簡単に手に入るものではないと思っていたし、手に入れる予定もずっと無かった。そんなところに今回のシングルは、竹内まりやさん作詞、山下達郎さん作曲という豪華コラボに加えて、MVには生田斗真さんがゲスト出演しているという。そんなMV見たいに決まっている。情報解禁された日にすぐさまネットショップの該当ページへ飛んでみたが、案の定在庫なし。私などがそう簡単に手に入れられるものではないことを改めて実感し、嵐ファンの先輩にいつか見せて貰おうと思っていた。しかしその数日後、他のネットショップに再入荷したということをフォロワーさんが教えてくれたため、私などでも嵐の初回盤を入手することが出来た。これで私も、嵐と生田斗真さんの激エモMVが見れる。
そう、私は激エモMVだと信じて疑っていなかった。「嵐と生田斗真」という絶好の素材を使っておきながら、激エモMVを作らない監督が果たしているだろうか、いやいない(反語)。素材そのものから滲み出てくるエモさにむしろ耐えうることが出来るだろうかとすら思っていた。ところがどっこい。蓋を開けてみたらMV上での「嵐と生田斗真」の関係性は、「アーティストと俳優」という関係性からはみ出ることなく、それ以上でもそれ以下でも無かった。誤算。勝手に舞い上がった私の誤算。「嵐と生田斗真」でエモいMVを作ろうだなんて、安易な発想だったのだ。ちょっと顔洗って出直して来ますわ。そんな気持ちでメイキング映像に移動した。ところがメイキングを介して見ると、このMVが突然エモくなり始めた。そしてエモいという視点を外しても、十二分に楽しめる映像だということに気づけた。
今回のMVの一番面白いポイントは、イントロからサビ手前までがワンカット撮影になっているところである。一番二番共に、それぞれが複雑な経路を辿ってカメラに映り込んでいく。そして最後には5人全員が横並びに揃う。その瞬間は、ハッと息を呑む程美しく、ゾクゾクしてしまう。ちなみにそれぞれの経路を描きだしてみたのがこちら。
2番の相葉さんがどう見ても距離が長い。しかも階段を走って昇らなければならない程のタフルート。MVだけを見ると、一見ワンカット撮影じゃなくても何とか誤魔化せるのではと思う部分もあったので、世界の嵐様がこんなに大変な思いをして撮ってる訳が無かろうと思っていた。蓋を開けてみたら、普通に大変な思いをしていた。自分がカメラに映りこんでいる時間は、スイッチの入った表情で歌い込んでいるが、一旦カメラからフェードアウトすると移動の為に猛ダッシュ。そして最終地点に全員がソワソワと合流してくる。その時点ではリハーサルかなと思う程、素の表情をしているのに、カメラが前方に回り込み始めると途端にスイッチが入り、歌の世界に溶け込んでいく。全員が横並びに揃って歩き始めるあの瞬間に名前を付けたい。嵐が嵐になる瞬間。世界が滅亡してもおかしくないくらいのパワーがそこに集められていくような瞬間。
そしてそこに生田さんは並ばないんだ、ということが最高にエモかった。そんなことこのMVを見る前からずっと知っていたことだけれど、生田さんは嵐ではない。もうその世界が十数年続いているのだから、そんな当たり前のことを今更実感するのはナンセンスだけれど。でもワンカット撮影の中で、生田さんはトップバッターを務める。彼から始まってそれが嵐に繋がっていく。6人の同世代の男性が順番に映し出されていくも、最後に肩を並べるのは5人だけ。1番で階段を昇っていく嵐の後ろ姿が、妙に切なく見えた。
パッと正面から見たところでは普通の作品なのに、その裏側を知った瞬間に背景が多様に広がっていく、良いMVだった。こういうMVの感想とかも、ブログに小まめに残していきたいのだけど、これまでなかなか残してこなかった気がする。今年に入ってからはNEWSの「ヒカリノシズク」のMVもとても好きだった。最近は書きたいって気持ちはあるものの、パソコンに向かう体力が落ちている気がするので、ちょっとリハビリ的に色々な感想を書き記していきたい。
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