学校では教えてくれないことの一つに「メイク」がある。学校では教えてくれないくせに、早い子は小中学校から手を出し、遅くとも社会人になる前に、女性は「メイク」を巧みに操れるようにならなければいけない。学校教育でメイクを教えるべきというツイートをたまに見かけたりするけれど、それに対しては私も概ね賛成で、自分もぼんやりとした知識のままここまで来てしまって、そして何となくやり過ごせてしまっている。コスメカウンターに行ったり、メイク本を深く読み込めば、正しい知識がついていくのだろうけれど、万年腰重の私は今日も家でぽちぽちYouTubeに手を伸ばしてしまう。そんなところに「次の動画」欄にひょっこり飛び込んで来たのが、NMB48吉田朱里さんの女子力動画だった。
以前Twitterで短時間のヘアアレンジ動画を載せていたのを見たことがあったけれど、職人並の動画編集力と、眩いばかりの女子力が発揮されたその動画を、私はくるくると何回も再生してしまった。可愛い。圧倒的に可愛い。個人的にはAKB48の小嶋陽菜さんと同等に売れてもおかしくないと思っている吉田朱里さんのビジュアル。何故彼女の個人写真集が未だに発売されていないのか憤慨したくなる程の美しさを放っている。そんな彼女が、我々愚民に、その手の内を明かしてくれるなんて。しかも無料で。我々が3回死ぬ不幸を積んでもまだ等価にはならない気がするが、それでも現世で吉田朱里さんは、私たちに可愛くなる術を明かしてくれる。女神。
動画の冒頭は勿論、彼女のすっぴんから始まる。しかし聞いて驚くなかれ、すっぴんがもう既に可愛い。パーツパーツがどれもが選ばれし者の形をしており、メイクという技を使わずともしっかりと成立してしまっている。それならば見る必要はない、と匙を投げたくなる気持ちは分かるがまだ早い。私がこれまでのメイク本やメイク雑誌で匙を投げて来た理由の一つに「使用している化粧品が高級品」というのがあった。写真の隅の方に化粧品名を書いているが、名前を見ただけで高価であることが予想出来る商品ばかりで、私はチビチビとそれに似た低価格の商品に手を出していくタイプの人間だ。そして一番大切なその部分が、彼女のスタンスと合致している。動画の中で彼女は、もう7割以上使ってしまっているCANMAKEのアイシャドウを度々紹介してくれる。この可愛い女の子の可愛い瞳を作っているのも、私も愛用している低価格化粧品だと分かった途端、何故だかとても安心してくる。そして見栄を張らない彼女にも好感しか抱けない。
そんな彼女が、CANMAKEだけで化粧をする動画が本日公開さればかりなので是非見てくれ。驚きの可愛さ。
www.youtube.com
けれども女子力女子力とあまり言い過ぎると、女子力かっこわらい的に指をさされるのが女子の世界の恐ろしさであり、「女子力動画」と銘打ってガンガン女子力を推していく吉田さんが、余計な声を耳に入れていないだろうかと心配もしていた。しかしこの女子力動画、たまにNMB48メンバーのオフショット的な動画がおまけでついており、そこでカメラを回す吉田さんに対して、他のメンバーが「そのカメラ、女子力お化けの?(笑)」と揶揄している場面に出くわした。やめて、私のアカリンにお化けなんて言わないで、と吉田朱里さんの女子力保護の会の会員としてはヒヤヒヤする場面だった。しかし当の本人は「そうそう、女子力お化け~」と返している。なんと。これが関西の女のお笑いメンタルか。他にも動画内でメイク中の際どい変顔を自ら一時停止させて笑いに変えたり、「メイクしてる時の女の子は不細工」と自ら言い放ったりする。強い。そんなん、好きに決まっとるさかい。
そんな訳でここ最近の私は、朝メイクしながら吉田朱里さんの女子力動画を見ている。彼女と同じようにメイクをした後に、鏡で自分の姿を見ると、まるで吉田さんの美しさは再現出来ていないが、ビフォア・アフターの高低差を考えると、それなりに納得してもよい仕上がりになっている気がする。27歳のアラサー女が何歳年下の女の子のメイク動画見て学んでんだよ、とは言っても5歳くらい年下かなと思いながら吉田朱里さんの年齢を調べたら、まだ19歳だった。マジか。まだビールも飲めない女の子から、メイクのことを教えてもらう世界。最高。