大変長らくお待たせいたしました。前回、担降りアンケートの集計結果・前編を更新してからかれこれ2週間、ようやく後編の集計が終了しました。これまでのアンケートは全てこちらが用意した項目を選択してもらう形式だった為、集計にもさほど時間がかからず翌日には結果を公開出来ていたものの、今回は自由回答形式のデータを集計する為、想像以上に時間がかかった。途中で何故私はこんなアンケートを集計しようと思ってしまったのだろうとすら思った。2年前にも同様のアンケートを行い同じことを思ったはずなのに、何故私はまたこれに挑戦しているのだ、と思いながら集計したが、やはり結果のデータを眺めるとこの上ない満足感があるので、この担降りアンケートは2年に1回くらいの周期で行っていきたい。それまでにまた集計スキルを上げておきたいと思った所存。
そんな話はいいからさっさと結果を教えてくれという野次が飛んできそうなので、早速集計結果報告に入りたい。まずは前編の結果と、アンケートの概要、またバイアスの話を再掲しておく。
moarh.hatenablog.jp
【アンケート概要】
実施期間:2015年9月26日10:22~9月26日20:14(約10時間)
回答対象者:担降り経験者
回答者数:5,001人
実施方法:Googleにてフォームを作成し、Twitter:@hraomにて投稿【ジャニヲタ担降りアンケート2015】http://t.co/pKLo1cYifO 担降りしたことがある方へ簡単な3つの質問を用意しております。ジャニヲタはいつ誰から誰へ担降りしてる?傾向を探りたいと思ってます。お時間あり余って暇だよという方いらっしゃいましたらご回答ください。
— あやや (@hraom) 2015, 9月 26
ちなみに何故「2015」がタイトルに付いてるかと言うと2013年に少年コレクションで同様のアンケートを取ってるからです。(参照:http://t.co/J2dRxud3hB)この時は「いつ」担降りしたのかまでは聞いていなかったので、今回はそこにも注目してみたいなと。
— あやや (@hraom) 2015, 9月 26
<質問内容>①+②は自由回答式、③は選択式
①あなたの「直近の担降り」について教えてください。 あなたは「誰から」担降りしましたか。タレント名を漢字フルネームで記入願います。
(例)二宮和也さんから伊野尾慧さんへ担降りした場合→「二宮和也」と回答
②あなたの「直近の担降り」について教えてください。あなたは「誰へ」担降りしましたか。タレント名を漢字フルネームで記入願います。
(例)二宮和也さんから伊野尾慧さんへ担降りした場合→「伊野尾慧」と回答
③あなたの「直近の担降り」について教えてください。あなたはいつ担降りしましたか。
(例)2013年に二宮和也さんから伊野尾慧さんへ担降りした場合→「2013年」を選択
※集計結果を載せる前に今回はいつも以上にバイアスが掛かっている可能性があることを記しておきたい。以前の「ジャニヲタ1万人の誕生ルーツを探る 「あなたは、いつ、誰から、どうやって、ジャニヲタになった?」アンケート集計結果 - それは恋とか愛とかの類ではなくて」はグループ単位での集計+1万人の回答だった為、そこまで大きな偏りは見られなかったが(それでも私がTwitter上で集計したというバイアスは無視できない)、今回はタレント単位での集計+5,000人の回答である為、票はかなり広く浅くバラついている。また今回もTwitter上で回答を募集した為、同じコミュニティ近辺で多くの人が回答していた場合、そのタレントに票が偏る可能性は高い。よって、ジャニヲタ全体の縮図として捉えるには厳しい集計結果になっているかもしれないが、その点は留意頂いた上で結果を楽しんで欲しい。
後編の今回は「ジャニヲタは、“誰から誰へ”担降りしているのか」の部分に迫る。質問でいうところの①と②を組み合わせた結果を見ていく。今回、集計にあたって便宜上こちらで用意した「降り元」「降り先」という用語を用いる。これはジャニヲタが日常的に使っている用語ではない。「降り元」は「とあるタレントに降りる前に担当していたタレント」、「降り先」は「とあるタレントから降りた後に担当しているタレント」、として見て貰えればと思う。一人のタレントを基準にして、その「降り元」と「降り先」を集計してみた。(※複数名記入があった方もそれぞれ1名としてカウントしています。)
では、集計結果から見えて来た「ジャニヲタの担降りの傾向」について、注目したい点を挙げてみたいと思う。ちなみに、2013年にも同様のアンケートを行っている為(http://boys-collection.jimdo.com/vol-2/vol-2-担降り-特別企画-担降りアンケート/)、その結果と今回の結果を比較しながら話を進めていきたい。
- 「グループのエース→他のメンバー」の流れ
岡田准一さん、亀梨和也さん、山田涼介さんの「降り先」を見ると、同じグループの他のメンバーへ降りていく傾向が見られる。これはメディア露出等の多いグループのエースを入口にしてそのグループに興味を持ち、そのまま同じグループの他のメンバーに惹かれていったという流れである。特に山田涼介さんは、前回の2013年の担降りアンケートにおいても、同様の傾向が見られていたが、2年経過しても変わることなく、グループの入口として存在し、そこで得たファンを他のグループへ移動させることなく、同じグループのメンバーのファンへ止めていることになる。
同じく「同グループ内の担降り」として面白い傾向が見られたのがSexy Zoneである。先程の傾向は「一人のエースを入口にしたファンが他のメンバーへ散らばっていく」という構図だったが、Sexy Zoneの場合には、「複数のフロントメンバーを入口にしたファンが、一人の非フロントメンバーへ吸収されていく」という構図である。Sexy Zoneは近年売り出し方も特殊であり、中島さん菊池さん佐藤さんの3人に自然と目が向くような戦略となっていたが、その3人のファンが局地的に松島さんのファンになっていく傾向は、他のグループでは見られない傾向でとても興味深い。
「同グループ内の担降り」でもう一つ面白い傾向があった。先ほどまでの「グループのエースから他のメンバーへ分散されていく」「複数のフロントメンバーを入口にしたファンが、一人の非フロントメンバーへ吸収されていく」構図は、一部を集中的に売り出していくことでそれをきっかけに他へパワーが分散されていく、理にかなった例であったが、今回はまた少し違う。Kis-My-Ft2のフロントメンバー3人を入口にしたファンが、他4人のファンになっていくのではなく、フロントメンバー内でスライドしているのだ。藤ヶ谷さん玉森さんを入口にしたファンが、同じくフロントメンバーである北山宏光さんへ担降りしていく、エースからエースへスライドしていく傾向は、他のグループではあまり見られない傾向であり、こちらもとても興味深い結果となった。
- 「嵐→伊野尾慧」の流れ
今回最も「降り先」としての数値が大きかったのがHey!Say!JUMP伊野尾慧さん。247人の伊野尾担は一体誰から降りて来たのか、前編で数値が出た時から予想はしていたが、その「降り元」として強かったのは嵐だった。Hey!Say!JUMPは今年、嵐と一緒に東京ドームで行われたイベントに参加したり、ジュリー班の先輩グループと共演する機会がとても多かった。先輩グループと一緒に活動すると、それだけ注目を浴びる機会が増える訳だが、その結果が最も顕著に出たメンバーが伊野尾慧さんである。大野さん、櫻井さん、相葉さん、二宮さんの「降り先」は全て伊野尾さんが1位であるが、注目したいのは松本さんである。松本さんの「降り先」1位も伊野尾さんであれば、伊野尾さんは嵐の「降り先」コンプリートであったが、松本さんの「降り先」の上位に伊野尾さんの名前はない。単純な票の偏りもあるかもしれないが、他のメンバーの担当が次々と降りていく中、松本担にだけその傾向が無いとなると、「松本担が伊野尾慧に降りない理由」も気になってくる。
- 「山下智久→NEWS」の流れ
これは2年前のアンケート結果にも同様の傾向が見られ、恐らく理由は当時とほとんど変わっていないと思われる。山下さんがNEWS在籍時に、エースの山下さんを入口にしてNEWSに惹かれ、その後他のメンバーへ分散していったパターン(上述の「グループのエース→他のメンバー」と同様のパターン)と、あとは2011年に山下さんのNEWS脱退を受けて、山下さんのソロ活動を応援するのではなくNEWSというグループを応援することに決めたパターンの大きく2種類かと思われる。今回は「直近の担降り」について答えて貰った為、後者のパターンが多いのかもしれない。
共演回数が特別多い訳ではないものの、関西という繋がりの強さからか、関ジャニ∞からジャニーズWESTの担降りも、傾向として多く見られた。また関ジャニ∞各メンバーの「降り先」もそれぞれ別の傾向が生まれていて面白い。安田さん錦戸さんの降り先として強いのは重岡さん、大倉さんの降り先1位は藤井さん、村上さんの降り先1位は中間さん桐山さん、とバラつきが見られるのが興味深い。
以上が私の中で注目したいと感じた傾向である。ちなみに2013年の担降りアンケートの傾向と比較してみるとこうなる。
こうして見ると2013年は別のグループへ担降りしていく傾向が多く見られていたが、今回のアンケートでは前回よりも「同グループ内の担降り」が強くなってきているように感じる。別のグループへの担降りとなると、グループの歴史を学ぶのも一から、集めるグッズも一から、同じグループを好きな友人を作るのも一から、となるが、同グループ内の担降りにはそのリスクが無く、降りる時の葛藤も比較的少ないのかもしれない。
集計には思った以上に時間がかかったが、今回もとても充実したアンケート結果が出たのではないかと思う。今回、アンケートにご協力頂きました皆様、ありがとうございました。「担降り」をテーマにしたアンケートだった為、「掛け持ち」をしている人が答えづらい内容となっていたと思うので、次回は「掛け持ち」をテーマに、どこのグループとどこのグループを掛け持ちする傾向にあるか等、また集計出来ればと思っています。
最後に、今回の担降り流れランキングを貼り付けて、担降りアンケート2015集計結果の報告を終了させて頂きます。