DMM「11/9 17:00 HKT48 チームH『最終ベルが鳴る』初日公演」

最近HKT48の情報をあまりマメにチェック出来ていなかったのだが、気づいたらチームHが「青春ガールズ」公演を終えて、「最終ベルが鳴る」公演を開始していた。TLに流れてくる初日レポを読んで、ちょっと聞いてませんけど、と一人で突っ込んでいた。いつの間に終わり、いつの間に始まっていたんだ、チームHよ。自分の情弱さを呪いながらも、8月に「青春ガールズ」公演を生で見ておけて良かったと思った。

「最終ベルが鳴る」公演は、初代チームKの4thステージとして行われていた公演で、恥ずかしながら私はこの公演を通しで見た事がなかった。表題曲「最終ベルが鳴る」や「おしべとめしべと夜の蝶々」「16人姉妹の歌」「回遊魚のキャパシティ」等の代表曲を、初代チームKがリクアワやコンサートで歌っているのを見て、断片的にこの公演のことを見たつもりになっていたが、本編を見たことがなかったことに今更気付く。初代チームKが行った後は、SNH48チームSⅡの1stステージとして行われ、その後AKB48チームKのウェイティング公演Ⅱとして今年の2月~4月にかけて行われている。その為、国内の支店グループがこの公演を行うのは意外にも初めてとなる。

秋元先生が公演を書かない問題はもう随分前から浮上しているが、こうして支店グループが再演(と呼ぶのが相応しいかは不明だが)したり、本店でもウェイティング公演として再演されても、一向に「公演」としての味が色褪せず、どこのチームがやってもそこでまたもう一度改めてその公演の良さに気付ける仕組みになっているのは、素直に感動してしまう。同じ演目なのに出ている女の子たちが違うだけでこうも新鮮に見えるのか、また全員曲→ユニット曲→全員曲→アンコールというテンプレートに当てはめたワンパターンで攻めて来るのに、飽きることなく何度でも公演を見れる、その中毒性にも驚いてしまう。

オリジナル公演を持たないチームが既存公演から自分たちの公演を選ぶ際、どの様に決定が下されているのかよく知らないが、チームHにおいては指原莉乃さんのセンスが大きく関わっている様に思う。実際に彼女がTwitterでファンの方から何故○○公演は選ばれないのかというような質問を受けた時に「メンバー人気が低いからね」と回答していたと記憶している。その質問の対象になっていたのは、「目撃者」公演で私も一番好きな公演なのだが、メンバーがその公演を遠ざけるのも何となく分かる気がする。一緒に盛り上がる「ライブ」的要素よりも、一方的に魅せる「舞台」的要素が強いので、技術や力量が問われるからではないかと思う。今回の「最終ベルが鳴る」公演も恐らく似たような理由から、国内の支店チームでは見送られ、今回指原さんはその隙間に目をつけ採用したのではないかと勝手に踏んでいる。

11/9 17:00 HKT48チームH「最終ベルが鳴る」初日公演
【出演メンバー】
秋吉優花 穴井千尋 宇井真白 上野遥 梅本泉 岡本尚子 神志那結衣 兒玉遥 駒田京伽 坂口理子 指原莉乃 田島芽瑠 田中菜津美 松岡菜摘 矢吹奈子 山本茉央

実際に初めて通して見る「最終ベルが鳴る」公演は圧巻だった。まず最初の楽曲「マンモス」のイントロのダンスから迫力満点で、一気に心を掴まれた。初代チームKが“体育会系”と言われていた為に、非常にダンスの激しい曲が多く含まれていて、初代チームK肉食系女子たちの迫力には劣るにせよ、チームHの中でも劇場に立って来た回数の多い、梅本泉さんや上野遥さんや岡本尚子さんらのパフォーマンスが印象的で、経験値が物を言う公演であることを実感させられた。

「最終ベルが鳴る公演」には、「16人姉妹の歌」というメンバーを紹介する楽曲があり、それをチームHバージョン「20人姉妹の歌」として披露していた。歌詞は本家「16人姉妹の歌」よりも最後のワンフレーズでそのメンバーにオチを付けるものが多く、本家よりも毒舌だなと感じていたら、歌詞は指原さんが書いたものだとMCで話していて納得した。このユニット曲を歌うのが、田中菜津美さん、秋吉優花さん、矢吹奈子さん、で絶妙なトーク力で笑いを起こすバラエティ班の田中さん秋吉さんのコンビに、最年少の矢吹さんが加わっているアンバランス感がとても面白かった。年齢は田中さんと秋吉さんが2000年生まれ、矢吹さんが2001年生まれ、で1歳しか変わらないのに、大学生と小学生くらいの差に見えるのが凄い。田中さんの対応力が光っている、と改めて感じた。

おしべとめしべと夜の蝶々」では、指原さんが松岡さんにキスをするという演出があったが、松岡さんがあまりに初々しい反応をしていたので、まだ慣れていないのかなと思っていたら、指原さんは直前までずっとキスしないからと宣言していたそうで、サプライズで行ったらしい。松岡さんの初々しい反応を引き出す為の行動か、それとも本番のテンションの上昇によって行動に出たのか、どちらかは分からないが、こういう予定調和でないことをするのは指原さんらしいし、秋元イズムだなと思う。指原さんは公演に出られないことが多いので、他の日は恐らく他のメンバーがこのポジションに入ることになると思うが(現に2回目の公演ではキャプテンの穴井さんが務めていたそうだが)、人気曲だけに私も食い入るように今後もこの枠を気にしてしまうだろうなと思う。

HKT48のもうひとつのチームであるKIVが現在「シアターの女神」公演を行っていて、KIVが可愛らしさのイメージを追究していく一方で、チームHは「青春ガールズ」「最終ベルが鳴る」と続き、かっこよさのイメージを追究していく流れになっていて、これは両者のカラーの差別化をはかる為にとてもいい流れだと思っている。またHKT48スキルアップの為にも「最終ベルが鳴る」公演の選択は、良い選択だったと思うので、大人になっていくチームHを今後も観察していきたい。指原さんの筋の通ったプロデュース力にも改めて期待していきたい。