<復活>10年以上ジャニヲタの私が洗脳努力を続けても一切揺らぐことのなかった幼馴染みが、20代半ばにしてKis-My-Ft2を通して突然ジャニヲタになってしまった問題

みんな、待たせたな。「10年以上ジャニヲタの私が洗脳努力を続けても一切揺らぐことのなかった幼馴染みが、20代半ばにしてKis-My-Ft2を通して突然ジャニヲタになってしまった問題」シリーズ(タイトルが長すぎて申し訳ない)が、約半年ぶりに復活。これまでの経緯はこちらで確認してくれ。<1><2><3><4><5><6><7><終>。えー読むの面倒くせえよって方は、今からざっくりここまでのあらすじを説明するから聞いてくれ。

<ここまでのあらすじ>

2013年秋、これまでジャニーズに一切興味のなかった私の幼なじみが、Kis-My-Ft2玉森裕太さんを入り口にしてジャニヲタの世界へ飛び込む。キスマイへ転げ落ちた彼女の勢いは、既にジャニヲタだった私を震え上がらせる程のものであったが、直後に申し込んだコンサートは悔しくも落選。落選の悲しみに暮れた彼女は、また突如としてSMAP草彅剛さんにリア恋を開始する。リア恋したはいいものの、草彅さんに好きな女がいるのではないかと妄想し勝手に失恋。手に負えなくなった私は、これ以上彼女をジャニーズの世界へ引きずり込むことは危険と考え、当シリーズを終わらせる。(ここまでがブログに記載した内容)

その後、彼女は草彅さんへの想いは断ち切り、再びKis-My-Ft2のファンを続けることとなるが、その勢いは当初から比較すると非常に緩やかなものへと落ち着く。そうこうしている内に半年遅れて何故か私がKis-My-Ft2にハマってしまう。キスマイのあの番組はもう見たか、あのラジオではこんな事を喋ってたよ、と彼女に逐一報告するも彼女の返答はあっさりしたものが多く、彼女のキスマイ熱が冷めて来ている状態を察する。11月の東京公演は、私の名義で当選しているが(幼なじみの名義は落選)、今の彼女の熱量ではもう一緒に行く気力を失くしてしまっているのではないかと疑っていた今日この頃。

約1ヶ月ぶりに彼女に会った。この夏彼女は仕事関係で県外を飛び回っていた為、普段なら2週間に1回程度は必ず食事に行くようにしていたが、なかなか彼女を捕まえることが出来なかった。LINEで連絡を取り合っている彼女の様子では、もうほとんどキスマイの情報を追いかけていないようだった。忙しさが落ち着いたらまたキスマイの番組も見るようにするよ、等と話していたが、私にとってアイドルは忙しい時程欲するものであり、彼女にとってのキスマイはその位置に居ないんだということが何だか凄く寂しかった。自分がキスマイにハマリ込んでしまっただけに。

彼女とは行きつけの和食屋さんでいつもの和風おろしカツ膳を食べた。彼女の口からキスマイへの気持ちが冷めて来ているという話を直接聞くのは怖かった為、私はアイドル以外の話をしようと思った。26歳と25歳の未婚女性がするべき話と言えば、婚活話である。1ヶ月もお互いの報告をしていなければ、何かしら事が動いていてもおかしくはない。幼なじみという関係上、事後報告ではなく、経過報告をしていくのが、私たちのルールだった。私は「最近何か報告するようなことないの?」と問いかけた。彼女は「えー、」と言いながら両手を頬に当てた。これは何かあるな、と私は悟った。「色恋沙汰ではないんだけどぉ」と彼女は付け足した。色恋じゃないんかい!私はそれを聞いとるわ!

色恋沙汰じゃないんだけどぉ、と言いながら彼女はかなり勿体ぶった。色恋以外で私に報告すること?何?新しい携帯買いましたとか、この漫画面白かったよとか、そういうこと?それなら別に勿体ぶらずに普通に言えよ!と思うが、彼女はまだ頬に手を当てながら打ち明けるのを悩んでいた。「えっ、何もしかして、ジャニーズで誰かまた新しい人、」「いや、これを言ってしまったら、本当にその気になってしまいそうだから言いたくない」「気持ちは分かるけど、めっちゃ気になる」「いやまだ言いたくない、自分の中でとどめておきたい」というようなやり取りを何往復かした後、「玉森くんの時の衝撃に比べたらまだこんくらいよ?まだそんなに大きくない気持ちよ?」と指で丸を作りながら、楽しそうに私に告白を開始した。

「今ドラマに出てる人で~」毎度のことながら彼女はすぐには言わずにクイズ形式にする。今期のドラマで私がちゃんと見ていたものと言えば、「家族狩り」くらいだが玉森さんから北山さんというスライドは考えにくい。それならばこんなに彼女は勿体ぶらないだろう。じゃあ誰だ?キムタク?剛ポンからのキムタク?彼女は首を振る。山崎賢人くんのファンである彼女は「水球ヤンキース」を見ているはずなのでHey!Say!JUMPの中島裕翔くん?それとも高木雄也くん?と聞くもまたしても違うと言う。あと今期のドラマ何があったっけ。「ちなみに父も一緒に見てるよ」と彼女がヒントを出して来た。あっ、「金田一少年の事件簿」!!正しくはネオ!!これだ!!これだろ!!と問いかけたら、彼女はにっこりと頷いた。えっ、どっちどっち?!山田涼介くん?!有岡大貴くん?!えっ、山田くん?!?!?!マジで?!デジマ?!マジデジマ?!?!?!

ジャニーズ若手の絶対的エース・山田涼介キタコレ!!!

もう物凄くテンションが上がった。彼女が山田くんにハマる日が来るなんて夢にも思わなかった。万々歳。何故こんなにも彼女が山田くんにハマったことが嬉しいのかと言えば、実は私、3年前までHey!Say!JUMPを応援していた身。最年少メンバーを応援していたのだが、3年前に無期限謹慎処分となりそれ以降彼についての動きはないまま。Hey!Say!JUMPの他のメンバーのことは相変わらず好きで彼らに何の罪もないものの、彼らが活躍している姿を見ると嘗て自分が応援していたメンバーの姿が頭を過ぎり、何とも言えない気持ちが押し寄せてくる。けれどももう一度Hey!Say!JUMPを応援するチャンスが欲しかった。彼らを見つめ直す理由が欲しかった。そんなところに彼女が山田くんにハマっていると打ち明けてくれたのは、神様が私にもう一度Hey!Say!JUMPと向き合う機会を与えてくれたようだった。

そうと決まれば話は早い。「いや、まだ、そこまでじゃないんだけど…」という彼女を車の助手席に座らせ、私は急いで自宅に戻った。彼女がキスマイにハマったと打ち明けてくれた時、私の手元にはキスマイに関する資料があまりなかったが、Hey!Say!JUMPに関する資料なら家に沢山ある。それらを急いで鞄に詰めて、カラオケに電話をかけた。「あと30分後に行きますんで、DVDプレイヤーの予約をお願いします」。念のため自分の独りよがりになってはいけないので、彼女にこれから私の家にある資料を披露することになるけど本当に良いか確認したところ、悩ましげな表情をしながらも「見たい」と言ってくれた。またもしかしたら「金田一少年の事件簿」のはじめちゃんが好きなだけで、山田くん自体にハマれるかどうかは分からないので、それを確認する意味で「見たい」という意思も伝えてくれた。

カラオケに着いたら、まずは山田涼介くん唯一のソロシングル「ミステリー ヴァージン」初回限定盤2の特典DVDを再生した。再生してみたら何故か持っていたくせに私も見たことがなかった。初回限定盤1は品薄状態で購入出来なかったことは覚えているが、初回限定盤2も手に入れたのが遅かった記憶があり、そのまま見ないままにしていたのかもしれない。「Moonlight」というソロ曲を歌い上げる山田くんはとても麗しく、またメイキングでは初めてのソロ活動ゆえに少々緊張していて、普段の山田くんの性質50%カットくらいに見えた。このメイキングでは幼なじみの心を掴むことが出来ないかもしれない、私は再生中にも次の一手をどう出るか考えていたが、見終わった彼女の反応はこうだった。

「かわいすぎるやないか♡」

勝訴。そうか、山田涼介くんの可愛さを前にしたら誰もがこうなってしまう当たり前のことを私は忘れてしまっていた。申し訳ない。このメイキングで満足して頂けるならば、これなんて最高にイカしちゃうぜ、と私は次々とHey!Say!JUMPの魅力が伝わりそうなシングルのメイキング映像を彼女に見せた。改めて見るHey!Say!JUMPは見渡す限り天使だった。彼女も「ゴツゴツした感じの人がいなくて、みんな中性的な顔だよね」と言うので、そうでしょうそうでしょう、こんなに全員まるっと妖精みたいなグループいないでしょう、と鼻高々に唱えた。メイキング映像では、年上組Hey!Say!BESTのメンバーがくだらないネタを繰り広げるのが定番となっているが、BESTと7に分かれていることも知らなかった彼女は、「えっ、この人たちが年上なの?!」と新鮮に驚いていた。

2時間たっぷりと彼女に自慢のHey!Say!JUMPを見せたら、久しぶりに私も彼らに対するどうしようもない愛情が芽生えて来た。彼女は最初こそ山田くんの可愛さにキュンと来ていたが、次第にメイキング上で猛烈にくだらないネタを展開する伊野尾くんにも心を奪われた様子で、見終わった後は「どうしよう、選べない」と頭を抱えていた。帰宅してこのブログを書いている今もLINEでテロの様に、山田くんと伊野尾くんのツーショット画像が連投されて来て、その後に「天国や…」と書かれていた。そう、Hey!Say!JUMP is heaven。こうして彼女はジャニーズの天国を知ってしまった。

帰り道「どうしよう玉森くんに申し訳ない気持ちになってきた」と言うので、「別にキスマイも好きでJUMPも好きでもいいんじゃない?」と助言したら、「いや私一人の人しか追いかけられない、玉森くんごめん」と言っていた。いや、あんた数時間前まで山田くんと伊野尾くん選べん言うてましたやん、と思ったことについては言わないでおいた。早速彼女へ今後の山田くんのテレビ出演スケジュールを送ってあげたが、それと同時に自分のレコーダーにも録画予約を追加した。何だかすごく嬉しい。昨日まで今年中にジャニヲタ辞めるにはどうすればいいか、なんて考えていたけれど、まだジャニヲタ辞められないと思った。Hey!Say!JUMPとまた改めて向き合う時がやってきた。

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