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DVD「関ジャニ∞ 十祭」

関ジャニ∞ DVD

元旦、チェックアウト時刻の11時に秋葉原のホテルを出たものの、17時半スタートのKinKiコンに向かうまでたっぷり時間があった。そこで友人と一緒にタワレコに向かい、私は関ジャニ∞のDVD「十祭」を、友人はジャニーズWESTのDVD「なにわ侍」を購入し、その足でそのままパセラに向かって鑑賞会をした。元旦からやることではない。初詣とか行けよ、今年こそ良い相手に出会えますようにとか神に祈れよ、と思うのだが、恐らく何処も混み合っているであろうパワースポットへ飛び込む気力はなく、遠征4日目の疲れた身体ではカラオケでDVDを見るのが関の山だった。

評判がとても良かったことと、久しぶりに関ジャニ∞のコンサートを見たかったことと、10周年という記念年のコンサートは購入しておいて損はないと思ったことから、この「十祭」のDVDを選択した訳だが、これが想像を絶する程楽しかった。そもそも私は長時間テレビを見ていると飽きて来ることから、コンサートDVDを見ることも苦手なのだが、家に居る時はいつでも流しておきたいと思うくらい爆発的な高揚感があった。

十祭(通常盤)  [DVD]

十祭(通常盤) [DVD]

関ジャニ∞のことはあまり話さないんですね」「関ジャニ∞には興味はないんですか」等のリプライをたまに頂くのだが、実は私高校生の時に関ジャニ∞のファン、所謂エイターを経験している。同じクラスの悪友が安田章大さんのファンで、彼女が仕切りに私を大倉忠義さんのファンにしようとビデオを貸してくれたりコンサートのお土産に団扇を購入して来てくれたり、全力で取り囲もうとしてくれるので、素直にそれに従い大倉さんのファンとなった。デビューしたばかりの関ジャニ∞の応援は楽しかったが、当時は四国からコンサートへ足を運ぶ資金も気力も持ち合わせていないしがない地方の高校生でしかなかったので、「本当のエイター」*1という括りには入れないかもしれない、ゆるい茶の間ヲタだった。

よって少しかじってはいるものの、だからと言って昔の思い出を語り継げる程の過去の知識も記憶に残っておらず、とても中途半端な立ち位置から関ジャニ∞に触れることになる為、知ってる風に振舞うのも知らない風に振舞うのもどちらも正しくないという自分の無駄なポリシーからあまり触れないという選択をしていた。ではそのポリシーに反して何故今この話を堂々とブログに書いたのかと言えば、この「十祭」のセットリストが眠っていた己の記憶を呼び覚ますような元ヲタホイホイなセットリストだったからだ。

主にどの部分で記憶が目覚めたかと言えば、ファン投票による楽曲ランキングを発表する「ハチフェス」だった。これは元々嵐が行っていたイベント「アラフェス」のオマージュであり、同事務所の先輩たちがやっていて楽しそうなものはすぐに自分たちにも取り込んでいく関ジャニ∞のちゃっかり感がさすがだなと感じた。同じようなファン投票を別のタイトルで行うことも可能だったはずだが、しっかり元ネタが分かる様なタイトルを提示した上で行うのが関ジャニ∞らしいと思った。テーマがいくつかに分かれていたが、選ばれている上位楽曲を見ると最近の楽曲よりも昔の楽曲のランクイン率が高く、関ジャニ∞のファンには古くからのファンが根強く残っているという印象を受けた。実際にDVDにも収録されている「Hevenly Psycho」等は、高校生の時に受験勉強をしながらMDで繰り返し聴いた記憶が呼び起こされて、当時彼らにパワーを貰っていた時の感覚がじんわり蘇ってきた。

また「ハチフェス」ともう一つの目玉企画である、ジャニーズメドレー。これもまたジャニヲタの心を揺さぶる選曲でひどく楽しかった。10周年のイベントと言うと自分たちの曲で自分たちの歴史を振り返るのが定番だが、彼らは他のグループの人気楽曲をカバーすることでよりこのイベントにフェスティバル感を追加した。「硝子の少年」や「青春アミーゴ」「A・RA・SHI」等誰もが知っているジャニーズソングを衣装も揃え振り付けも同じものを覚えて本気でカバーする。見ているこちら側はここでしか見ることが出来ないプレミアム感に興奮するが、何よりやっている本人たちが一番楽しんでいるように見え、関ジャニ∞はこの楽しさの共有が上手いなと思った。

また「ハチフェス」の最後には、これまでに披露してきたユニット楽曲の中から、本来担当しているメンバーとは別のメンバーがそのパフォーマンスを行う、ユニットのシャッフルメドレーを披露した。元々横山裕さんと安田章大さんのユニット曲である可愛さ溢れる「Kicyu」をハニカミながら渋谷すばるさんと錦戸亮さんが歌い、錦戸亮さんと大倉忠義さんのユニット曲であるセクシーな色気溢れる「torn」を横山裕さんと村上信五さんが歌い、安田章大さんの引き語りソロ曲である「わたし鏡」を丸山隆平さんが歌い、最後に横山裕さんと丸山隆平さんのユニット曲である「パンぱんだ」を安田章大さんと大倉忠義さんで歌った。元々そのメンバーのイメージに合わせて当てられた楽曲を、真逆のイメージを持つメンバーが担当する場面等もあり、個人的には特に「Kicyu」の「気まずいコンビ」と呼ばれる二人のパフォーマンスがあまりに可愛くて何度も見てしまった。

私は元々堂本光一さんやKAT-TUNの魅せるコンサートが好きだったが、観客席からどう見えるかということを考え尽くされた見世物としてのコンサートとは別ベクトルの、自分たちが楽しいと感じることと観客が楽しいと感じることの擦り合せ方が上手いコンサートだなと感じた。自分たちが楽しんでいるのだからそこには迷いがなく、自分たちの悪ノリにまず自分たちが真っ先に笑う。そんな関ジャニ∞を見てこちらも笑いたくなってくる、という楽しさが感染していく仕組みが綺麗に出来上がっていた。また「本当のエイター」論争に見られるように、内輪ノリ感が強く外へ向かって開けていない、という関ジャニ∞の評価を聞いたことがあったが、この「十祭」においてはジャニーズメドレーに見られるようにむしろ外へ開きまくったコンサートだと思った。デビュー当初にコンサートで先輩グループの曲を借りて歌うことはあるものの、10年経ったデビュー組が他のグループの曲を歌うことはなかなかない。その穴を突いて敢えて10周年で他のグループの曲を歌った関ジャニ∞の予定調和を崩す勘の良さが光ったコンサートだった。

何だかとんでもなく楽しいDVDを購入してしまったなと、笑ってしまいそうな気持ちを抑えながらこれを書いている。とりあえずもう一度「Kicyu」を見ることにしよう。

*1:数年前にTwitter上で話題になった「本当のエイター」論争。「本当のエイターだけが8周年のイベントに行くべき」と発信したファンが居たことから、「本当のエイター」とは何なのかジャニヲタの間で議論が交わされた。